JR東日本のCVCが、地域のために、地域に根差した事業の成長支援を行う
「JR東日本ローカルスタートアップ合同会社」を設立。
~投資第一号案件は、クラフトサケという自由な酒造りにチャレンジするhaccobaへ投資を実行~
●スタートアップ企業への出資や協業を推進するCVCのJR東日本スタートアップ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:柴田 裕)は、地域に根差した事業を推進するローカルスタートアップ企業との共創活動を加速するため、地域に特化した出資及び協業推進を行う「JR東日本ローカルスタートアップ合同会社」を設立します。
●投資第1号案件として、クラフトサケという自由な酒造りにチャレンジする株式会社haccoba(ハッコウバ)(本社:福島県南相馬市、代表取締役:佐藤 太亮、以下haccoba)に投資を実行します。
●当社はこれまでJR東日本スタートアッププログラムや未来変革パートナーシッププログラムなどのオープンイノベーション活動を通じて、社会課題の解決と、スタートアップ企業の事業拡大を目指した成長支援を実施してまいりました。これらの知見・ノウハウを生かして、JR東日本ローカルスタートアップは、地域に特化して、地域課題の解決とローカルスタートアップ企業の持続的な成長支援をすることで、地域のより一層の活性化と豊かな暮らしづくりに貢献していきます。
【会社概要】
商 号 | JR東日本ローカルスタートアップ合同会社 |
所在地 | 東京都港区高輪2-21-42 TokyoYard Building 7F |
代表社員 | JR東日本スタートアップ株式会社 |
資本金 | 800万円 |
設 立 | 2023年4月6日 |
事業内容 | ローカルスタートアップ企業への出資及び当社グループとの協業推進 |
URL | https://jrestartup.co.jp/jre-lsup/ |
■出資対象について
・地域活性に資する事業で、かつ持続的な成長と当社グループとの事業シナジーを見込める事業者。
【出資会社との協業について】
haccobaは福島県南相馬市小高区で新しい日本酒「クラフトサケ」を展開しています。「クラフトサケ」は今までの日本酒の概念を変え、色々なジャンルとコラボレーションすることで、より身近に日本の発酵文化を伝える手段となり、発酵という伝統文化がもっと人々に広まることも目指しています。今後は、同地域で無人駅を活用した駅舎醸造所など、JR東日本グループと共に地域の情報発信拠点を展開することで、地域に人の流動を作っていくことを目指していきます。
【各共創パートナーのコメント】
(出資企業)
株式会社haccoba 代表取締役 佐藤太亮氏のコメント
僕たちhaccobaは、人口がゼロになった地域「福島浜通り」で、ゼロからつくりあげている新ジャンルのお酒「クラフトサケ」の酒蔵を営んでいます。自分たちの事業を通して、自律的な地域文化と自由な酒づくりの文化を取り戻すことを、本気で目指しています。文化的な産業に関わる者の責任として、事業の成長速度よりも大事にしたかったことが「何世代も先まで、長く続ける」ための意思決定です。融資でもなく、スタートアップ投資でもない、ちょうど間のようなファイナンスの仕組み。そして何よりも、自分たちの文化づくりへ共感し、一緒に歩んでいただける心強い仲間として、「JR東日本ローカルスタートアップ」の方々に加わっていただけたこと、本当に感謝しています。伴走してくださっている隈本さんや柴田さんをはじめ、皆さんとともに、ワクワクする未来を力強く、丁寧に、描いていけることを楽しみにしています!
(アドバイザー)
株式会社ABAKAM 代表取締役 松本 直人氏のコメント
私は前職にて地方創生ファンドを多数組成し、かならずしも出口をIPOやM&Aに限定せず、持続可能な社会の実現を目指す地域での挑戦者に投資を行ってまいりました。当社の使命は、これまでの鉄道会社としての役割を全身に血液を送る大動脈だと例えると、過疎化によって壊死しそうな部位に、新たな細胞を生み出す幹細胞のような企業に血液を送る毛細血管となることだと考えています。地域に新たな文化を醸成し、クラフトサケを通じて多様なコミュニティを形成するhaccobaさんへの投資は、まさに当社の使命を果たすにふさわしい投資であり、血が通った温かい投資であると言えます。
JR東日本スタートアップ株式会社 代表取締役社長 柴田裕のコメント
私たちは、本気の本気で、地域を元気にしたいと思っています。地域に新たな事業を創りたい、地域に雇用を生み出したい、魅力あふれる地域を未来に残したい…。これまでもいくつかチャレンジを行ってきましたが、地域にはたくさんの意欲あふれる挑戦者がいました。なんとかして彼らを後押しできないか…。そうした思いから立ち上げたのが「JR東日本ローカルスタートアップ」という、新しい地域活性化の仕組みです。IPOやM&Aにこだわらず、持続的に地域の挑戦者を後押ししていく仕組み。今回、その第一号として、福島沿岸部でクラフトサケの取り組みを進める「haccoba」をパートナーに迎えることができて、とても嬉しくワクワクしています。さらにこの新しいチャレンジに、元FVCで地方創生を進めていた松本さんにアドバイザーに加わっていただいたことに、震えるほど感激しています。チーム「JR東日本ローカルスタートアップ」は、地域のために、地域に根差した事業の成長支援を行っていきます。私たちは、本気の本気で、地域の挑戦者を応援していきます。
■JR東日本スタートアッププログラムについて
ベンチャー企業や様々なアイディアを有する方々から、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現していくプログラムです。2017年度に初めて開催し、これまでに計104件の提案を採択。鉄道事業やIT事業など幅広い分野の実証実験を行い、一部の取組みは実用化にいたりました。なお、内閣府主催の2018年度第1回日本オープンイノベーション大賞において、経済産業大臣賞を受賞、2020 年度第3回同賞において、環境大臣賞を受賞しました。
■未来変革パートナーシッププログラムについて
シード期のスタートアップと共に新しい未来を創るチャレンジコースを既存のアクセラレーションプログラムに追加して、2021年10月に開設しました。JR東日本グループが持つ幅広い領域の企業とのマッチングや、 国内ベンチャーキャピタルや投資家との連携など様々なサポートを行います。実証実験費用として、J-Kissなどによる資金サポートにも柔軟に対応します。また、コワーキングオフィスとしての利用のほか、オン ライン配信の環境も整えた「STARTUP STATION」が利用可能となります。社会変革を成し遂げ得るアイデアや技術と、JR東日本グループの経営資源をつなぎ、社会課題の解決や豊かな暮らしづくりを推進していきます。
【会社概要】
株式会社haccoba
所在地 | 福島県南相馬市小高区田町2-50-6 |
代表者 | 代表取締役 佐藤太亮 |
設立 | 2020年2月5日 |
事業内容 | 「haccoba -Craft Sake Brewery-」の運営、商品開発 |