鉄道会社が生産量の減少が続く日本のわさび栽培を救う 沿線の湧水を活用した「鉄道わさび」栽培 GALA湯沢、千葉で栽培したワサビで地域活性化
JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVCのJR東日本スタートアップ株式会社(以下、JR東日本スタートアップ 代表取締役社長:柴田 裕)と、日本の湧水資源を活用したわさび栽培の事業化を進めるグリーンインパクト株式会社(以下、グリーンインパクト 代表:高橋泰昭)は、JR東日本沿線の湧水を活用し栽培する「鉄道わさび」栽培の実証実験を行います。また、栽培した「鉄道わさび」の栽培地近辺にて飲食店での料理提供や加工・流通についての実証も行います。
国産のわさびは、気候温暖化に伴うわさび田の水温上昇、干ばつ傾向の深刻化などで、生育環境が年々悪化。この10年ほど、収量は右肩下がりが続いています。また、国産のわさびは世界的な和食ブームにより世界的に需要が高まっている農作物であり、サプリメント等の加工品としても高値で取引されています。
今回、JR東日本の沿線で豊富に湧き出す湧水を活用して、わさび栽培及び流通や加工の実証実験を行うことで、新たな「鉄道わさび」栽培のビジネス化を検証し、わさび栽培を通じた地域の活性化を目指します。
【実証実験概要】
■GALA湯沢での栽培実証実験
「栽培概要」
トンネル湧水はミネラル分も豊富と言われており、また年間を通じて水温も低い為さわび栽培に適していると言われています。GALA湯沢スキー場の下を走る上越新幹線のトンネル湧水は駐車場の消雪や、軟水化装置を介して飲用として利用しています。本実証実験ではそのトンネル湧水を活用して本わさび栽培を実施します。育成が成功したわさびはGALA湯沢スキー場内のレストランでの提供を行い、将来的には「GALAブランドわさび」としてお土産品、G会社への提供等を進め6次産業化を目指します。
栽培場所:新潟県南魚沼郡湯沢町茅平地区(GALA湯沢駐車場内) ※最寄り駅:ガーラ湯沢駅
実証内容:本わさび(最高級真妻系わさび)の栽培
「提供概要」
提供商品:刺身の付け合わせ、ワサビ漬け等 ※メニューは変更の可能性があります。
提供場所:GALA湯沢スノーリゾート内和食レストラン「ゆた」
期間: 2020年12月18日(金)にて試食会を開催(限定20食)
次年度の商品提供を目指し栽培
■千葉エリア実証実験
「栽培概要」
伊豆・長野等のわさび産地に比べ、わさび生育条件下においての湧水量や水温等に恵まれていない千葉県でのわさび産地化を目指すべく、県内有数の湧水量を誇る千葉県君津市久留里地区にて、わさび生育の実証実験を 実施します。久留里地区は久留里駅周辺をはじめ、多くの自噴井戸が点在し、このたび実証実験を実施する圓覺寺境内にも上総掘りにて約700m掘ったと伝わる自噴井戸が存在し、この井戸から湧き出る水を使用いたします。 あわせてわさびの生育が成功し、収穫できた際にはJR東日本の直営ホテルであるホテルファミリーオ館山内のレストラン「BUONO(ボーノ)」にて、限定メニューとして2021年3月に販売する予定です。
栽培場所:千葉県君津市久留里地区(圓覺寺境内) ※最寄り駅:久留里線久留里駅
実証内容:本わさび、西洋わさびの栽培
「提供概要」
提供商品:未定
提供場所:ホテルファミリーオ館山内 レストラン「BUONO(ボーノ)」
期間:2021年3月中旬~下旬(予定)
※提供商品、提供期間等の詳細はホテルHPにてお知らせいたします。
https://familio-folkloro.com/tateyama/news/
※実証内容等は予告なく変更になる可能性があります。
【JR東日本スタートアッププログラム】とは
ベンチャー企業や様々なアイディアを有する方々から、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現していくプログラムです。2017年度に初めて開催し、今回までに合計63件の提案を採択。鉄道事業やIT事業など幅広い分野の実証実験を行い、一部の取り組みは実用化にいたりました。なお、内閣府主催の2018年度第1回オープンイノベーション大賞において、経済産業大臣賞を受賞しました。
■各社概要
JR東日本スタートアップ
所在地 : 東京都港区高輪2-21-42 TokyoYard Building
代表者 : 代表取締役社長 柴田 裕
設立 : 2018年2月
事業内容 : 事業シーズや先端技術の調査・発掘、ベンチャー企業への出資及びJR東日本グループとの協業推進
URL : http://jrestartup.co.jp/
グリーンインパクト株式会社
所在地 : 千葉市中央区宮崎町521-1
代表者 : 高橋泰昭
事業内容 : わさびの栽培 等
プレスリリース